仕事着について
仕事中の姿は美しいなどと言われているが、どのような服装で仕事をしているのかも関係あるのではないだろうか?
サラリーマンなら、夏冬関係なく背広にネクタイといういでたちだ。冬場はともかく、夏にまであのような格好をするのはどうしたわけなのだろう。なぜだかはわからないが、背広姿でないと仕事をしていると認めてもらえないようなのだ。
かたい職業になるにしたがって、それが顕著といえる。その昔、夏場に通産省へ取材にいったときに、こちらも若かったので、反発するつもりで派手な色のアロハシャツを着ていったことがある。
通産省のなかは、夏だというのにみなドブネズミ色の背広姿だけ、めちゃくちゃ浮きまくっただけならいいが、取材のときにまともに応対してもらえないのには困った。いっしょにいった編集者は、普段はポロシャツ姿のくせに、なぜかそのときだけ紺色のジャケットを着ていた。裏切りおったなこやつと思ったが後の祭りだ。
担当の職員は、その編集者が質問することにしか答えてくれない。こちらが何を言っても無視されるという、腹の立つ取材だった。後年、役所関係へ取材にいくときは、ネクタイこそしないがジャケット着用を心がけるようにすると、話がスムーズだったが、なんだかなぁこれは。
だいたい、いろんな職業ごとに姿は決まっている。工事関係者なら作業着だし、制服が決まっている職業もある。警察官、消防士、郵便局員、駅員など、姿を見ればどんな職業だか一発でわかる。
大企業の女子社員も制服組だ。午後イチの取材で、エレベーターに昼飯帰りのOLたちと乗り合わせると、制服姿の女子社員が300人ぐらいいる会社になら勤めてみたかったという思いが頭をよぎることがある。
翻って、こちら関係の職業には制服がない。仕事上で会う人間といえば、編集者ぐらいなもので、編集者でも政治関係の記事をあつかっているところでは背広姿だが、コンピューター関係はラフな姿だ。
女性編集者でも、遅くなったらそのまま会社で寝泊まりしようという考えの者も多いので、姿はだんだんものすごいものになっていく。格好をみれば、帰ることのできる生活をしているかがわかってしまう。
自由業でも、人前に出る機会の多い仕事は、まだ格好に気を使うが、家で仕事がすんでしまう場合にはその限りではない。イラストレーターって横文字の職業だが、他の人はどんな姿で仕事をしているのだろう。
昔に読んだ見栄講座みたいな本でイラストレーターの姿というのがあったが、スポーツファッションくずれという感じなのだそうだ。金があるならゴルフ姿くずれのポロシャツにスラックスやブランド物のジーパンといった感じだが、貧乏ならジャージ姿ということになるらしい。
さて自分の仕事着だが、仕事を夜中にすることが多い。昼間仕事している場合は前日からの続きのときだけだ。これだと仕事を開始する時間が、早ければ夜11時ぐらいからで、遅ければ夜中の2時ぐらいからとなる。
住んでいる集合住宅は、夜中になるとシーンとしてものすごく静かになってしまうので、夜中に物音をたててはいけない雰囲気がある。そこで風呂に入るのも午前1時までにしているが、これだと仕事前に一風呂あびるということになる。
風呂上がりに服をちゃんと着直すのもめんどうなので、ついパジャマを着てしまう。ところがこれから寝てしまうわけではなく仕事をするのだ。
そんなわけで、仕事中にいちばん多い格好はパジャマということになる。こんな格好で仕事をしている姿が、他人に美しく見られるかということにはまったく自信がない。
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