FrogBlogをよく読んでいるスルドイ読者なら気づいていたかもしれないが、この9月からFrogに乗っていなかった。
それには理由があって、ちょっとお尻の病気をしてしまったからなのだ。おできができて膿がたまり発熱した。結局は切開したのだが、3センチほど切った。
血だらけのガーゼをお尻につけ、1日数回取り替えるなどという、女性なら月イチで当たり前? かもしれないが、いい年した男にはショックの大きな日々を送ることになった。
お尻を切っているので、座ることもままならず、かといって立ちっぱなしではくたびれる。結果、寝てすごすという状態となった。
1週間はガーゼを見るのがコワイ日々が続き、2週間、3週間でやっと、ガーゼをお尻につけていてもきれいな状態となった(最後にはガーゼ付絆創膏だけど)。
この間、自転車に乗ってもいないし、それほどの歩行もしなかったら、お尻の筋肉がげっそりと落ちてしまった。
イスに座っても、骨盤がとんがっているのがわかる状態だ。2箇所がポツンとへこんだイスの表面を見るととても悲しかった。
そんなわけで、Frogにまた乗るには、お尻に優しいサドルを探さないといけなくなった。使っているサドルはウィザードの190gのサドルで、クッションはほとんどなくペラペラのものである。お尻に肉がついてたころはよかったが、現在では痛いサドルとなってしまったからだ。
スペシャライズドBGサドルからさがしてみたが
スペシャライズドのBG(ボディジオメトリ)シリーズは、手袋で使っているが、とても調子がいい。手への振動をゲルが吸収してくれるのだ。
ということから、サドルもBGシリーズにしようと考えていた。
大柄なオレは、一般男子より骨盤の幅がありそうだ。骨盤のとんがった部分を測ってみると120〜130ミリほどの間隔がある。幅のせまいサドルでは骨盤が乗り切らない気がする。
そこで、できるだけ幅のあるモデルをさがしてみたが、男性用だと155ミリぐらいが最大だ。
しかし、ミラノというモデルは180ミリの幅がある。「これだ!」と調べていくと、2006年モデルは、さらにゲル入りのミラノ2というモデルが出るらしい。
「これに決定しちゃるけんね」と注文しようと見ると、なんと来年1月入荷予定とのことだ。
待っていると、ますますFrogに乗れなくなる。少しずつでも年内に乗っておきたい。
こうして、サドル探しはふりだしに戻ってしまった。

斬新なデザインの穴あきサドル
そのうち11月となり、サドルをどうしようかと悩む日々は続いた。
そんなときに、斬新なデザインの穴あきサドルが発売されたことをネットで知った。
Selle SMPのStrikeシリーズだ。Proと名前のついたレース用はとても高いがコンフォートモデルのStrike TRKシリーズなら5000円以下だ。
使用レポートを読むと「便座に座っている感じ」だという。これなら、お尻にも優しそうだと夜中にポチっとしてしまう。
自転車のパーツ類は、なぜか店頭に揃っている店は少ない。店頭で見られないのなら、賭けでもあるが通販で買うしかない。今までもそうだったので、今回も賭けに出ることにした。
Strike TRKシリーズは、幅155ミリのMensと幅179ミリのLadysがあるが、店によってはLadysを幅広モデルと表記している。
もちろん注文したのは幅広のLadysモデルだ。各部のスペックを見ると、幅が広いだけで、穴アキ部分や全体の長さにほとんど差はない。重さは10g増えて400gとなっているだけだ。
ポチっとしてから1週間、本日、やっとサドルが到着した。
コンコルドの着陸状態か?
裏はこんなカタチでレールが広がっている
中央部分はかなりへこんでいる
どっしりと幅広だ
さっさと付け替え作業をしたかったが、買い物へ行かされたりして、とりかかったのは夕方。日没は16時半ぐらいだから、さっさと作業をしないといけない。
リクセンカウルのエクステンダーをつけたりしているので、はずす物も多い。
400gのStrike TRKでも、最初に持ったときには軽く感じたが、はずしたウィザードの190gサドルは、めちゃくちゃ軽い。新サドルで重量増になるが、お尻の状態にはかえられない。再発させてはいけない病気だし、全てお尻優先で考えることにした。
外した元のサドルとはこんなに大きさが違う

幅もこれだけの差だ
サドルを外し、付け替える。Strike TRKではかなりレールの角度があるので、その分後ろ側へ傾けないとサドル上面の水平が出ない。
仮締めをして、またがり、角度を調整し、またまたがる、これを繰り返して角度を決めた。
作業が済んだのは、すでに16時半すぎ、日没ギリギリだ。それでも、乗ってみないと様子がわからないので、多摩川の河川敷へ行ってみる。
斬新な形状も、それほど違和感はない
へさきは大きく曲がっているけどね
サドルに座った感じは、ほんとに骨盤の骨の先で支えられているようだ。他の部分はほとんど接触しないので、「便座」というレポートも納得してしまう。睾丸、尿道、肛門部は宙に浮いている感じで圧迫感はない。
土手のサイクリングコースを1Kmほど走ってみる。みるみるうちに真っ暗になっていくので、電池式ライトでは、サイクリングコースを走るのは無理だ。
往復2Kmと少しだけ走って帰ってきた。長距離でお尻に優しいかは、後日検証することにしよう。
デザイン的には斬新なSelle SMPのStrike TRKだが、見慣れてしまえば違和感はない。座ってしまえば、外からは見えないので、誰も気づかないだろう。
サドルでお尻の痛い人は、検討してみる価値はあると思う。
※2011年、セラSMPハイブリッドサドルに変更した
あっという間に真っ暗だ