MioMapでNMEAログ取得、カシミール3DやGoogleEarthで軌跡を表示する
Mio P350やC310が発売になるが、NMEAログ取りの裏ワザはどうなっているのだろうと思っていた。パソコンGPSショップからのダイレクトメールによると、MioMap 2.0Jでも裏ワザは健在であるという。
それならば、新製品発売記念として、新規ユーザーの参考としても、過去に書いたカシミール3DとGoogleEarthとの連携ワザをまとめなおして書いておこう。この方法はMioMap1.2J以降で有効だ。
■NMEAログを生成させる
MioMapでの移動履歴は最低でも1分と荒いので、徒歩以外では記録ポイントが離れすぎて、道路をきちんとトレースしない。そこでMioMap1.2J以降ではNMEA取得の裏ワザを使う。マニュアルには書いてないが、MioMapユーザーには公知の裏ワザだ。
移動履歴での軌跡 NMEAログでの軌跡
NMEA(National Marine Electronics Association)は、その名のとおり、船舶関係の電子機器団体のことで、そこで制定された規格のことも指す。
GPSでNMEAといえば、同協会が'83年に策定した「NMEA 0183 Interface Standard」のことを指し、これはGPSからリアルタイムで出力されているアスキーデータだ。
MioMapの設定画面で「移動履歴」の空欄を6回タップすると、「NMEA」という表示が現れる。
ここらへんを6回タップしていると……
NMEAというチェックボックスが現れた
チェックを入れる
「NMEA」が表示されたら、チェックをして「OK」で閉じる。これでSDカードのルートに「NMEALOG.TXT」が作られるようになる。
※2009年現在発売されているMioシリーズではNMEAは取得できません
■カシミール3Dでの軌跡表示
GPSから出力される生データであるNMEAデータは、「カシミール3D」ではそのままでは使えない。変換ソフトを使って読み込めるようにして軌跡を画像化する。まずはソフト類を入手してインストールしておこう。
必要なツール類 | |
カシミール3D | |
汎用ログデータコンバータgpslogcv V0.38 作者:Gigo さん 分類:フリーウェア 各種GPSのログを相互に変換するコンバーターツール。持っていると便利だ |
【手順】
1 Mio168RSをActiveSyncで接続、Strage Cardのルートにある「NMEALOG.TXT」をPCへコピーする
2 汎用ログデータコンバータ gpslogcvを「nme2trk -sd5.exe」とリネーム。これでNMEAデータを5メートル間隔でTRKデータに変換。1メートルなら「-sd1」、10メートルなら「-sd10」とする。オプション値についてはgigoさんのページを参考にしてもらいたい。
![]() |
オプションについて 距離でデータを間引くなら -SD +数値(メートル) 時間でデータを間引くなら -ST +数値(秒) 異常値を総てスキップするなら -SA |
3 「NMEALOG.TXT」を「nme2trk -sd5.exe」へドロップすると同じフォルダ内に、「NMEALOG.TRK」ができる
4 「カシミール3D」の「ファイル」→「開く」→「GPSファイル」で「すべて」を表示。「NMEALOG.TRK」を開けば地図上に移動軌跡が表示される
■Google Earthで表示
最近はGoogle EarthでGPS軌跡を表示させるのが流行っている。
実際の衛星写真と3Dデータを持った地図だから、そこへ自分の移動軌跡を表示すると、とても面白い。
NMEAログがあれば、あとはGoogle Earthで読み込めるデータに変換するだけだ。シェアウェアなどがいろいろとあるそうだが、フリーウェアの「GPSBabel1.2.8beta」を使ってみた。ダウンロードはこちらから。
GPSBabelは、さまざまなGPSデータを相互に変換するツールで、GoogleEarth用には「Keyhole Markup Lunguage」で出力すればいい。拡張子は「kml」となる。
変換は変換元と形式を指定し、変換先のファイル名と形式を指定する。
上覧がNMEAログの読み込みとなるのとで、右側にある「ファイルアイコン」をクリックしてNMEAログをさがす。Mioで作られるNMEAログは「.txt」の拡張子がつくので、そのままでは表示されない。読み込み時にファイルタイプを「ALL」にしておこう。
NMEAログを指定したらつぎは保存先だ。
Google Earthは日本語のパス名のあるディレクトリからはデータを読めないようなので、Cドライブなどのルートへ保存するといいだろう。「C:\○○○○○.kml」とファイル名をフルパスで書く。Output languageは「Keyhole Markup Lunguage」だ。
「Let's Go」をクリックするとデータが変換される。
その後、Google Earthから、「File」の「Open」より作成したkmlファイルを開くと、地球がぐるぐると回り、目的地にGPS軌跡が表示される。
角度や倍率を変えて楽しめる。
Google Earthで表示したGPSの軌跡
■GoogleEarthで軌跡のみを表示する
GoogleEarthでGPSデータを表示すると、緑の△がたくさん表示される。これはポイントを表しているのだが、軌跡だけを表示することもできる。
△の表示が邪魔だ
■手順
1.GoogleEarth左部の「Place」欄にある「GPS Device」を開く。
2.「Tracks」を開くと、「Points」と「Path」があるので、「Point」のチェックをはずすと、「Path」のみが表示される。または右クリックして開いたメニューから「Delete」で消してしまう。
3.「Path」上で右クリックし、開いたメニューより「Edit」を選択する。
4.「Advanced」にチェックを入れると、色の変更やラインのサイズ、不透明度が設定できるようになる。
すっきりと軌跡だけが表示された
MioMapの移動履歴を使うよりデータに汎用性があるので、こちらの方法をおすすめする。
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