5月14日。第6回東京・南会津サイクルトレイン
5月半ばだというのに寒い
いよいよ「第6回東京・南会津サイクルトレイン」の当日だ。朝5時半には電車に乗っていなければいけないので、午前3時半起き。
普段は寝るのがその時間だから、夜10時ごろに寝てはみたものの、午前1時に目がさめてしまった。それからは寝付けない。布団のなかでネットを見て、午前3時半に起きる。
東京の気温も低い。天気予報では会津も曇りのち雨、気温は7度ほどと冷え込むらしい。
ドライシャツの上にヒートテックシャツを着て、長袖Tシャツ、サイクルジャージ、ジャケット、下はインナータイツをはいて、真冬なみの防寒仕様とした。
夜明けの街を駅へと向かう。風が冷たいので、着ているものはちょうどいい感じだ。
電車は、線路内に人の立ち入りがあったとかで、7分遅れの運行となった。駅前であせって折りたたみをしたのに、無駄になってしまった。
南武線、京浜東北線、常磐線と乗り継ぐ。朝の電車は朝帰りのにーちゃん、ねーちゃん、おっちゃんたちで、どんよりとした夜の雰囲気を引きずっている。けばいねーちゃんやあやしい外人、まだ酔っ払いのおっさんなどを乗せて走る。シートではその上で横になって人が寝ていたりする。
輪行袋とマッチパックを両肩にかつぎ、、バギープラスを手に持っての移動はだんだん重みがきつくなってくる。ギックリ腰にならないように、荷物を持ち上げるときにも注意しないといけない。
これだけ持つと重いス
集合地点でまごつく
やがて北千住へ到着。JRで行ったので、東武線側へ移動する。この集合地点がわかりづらかった。受付は階段下の外で、改札前ではない。
わからないので、いちど改札内へ入ってみると、輪行袋のかたまりを見つけたので、そちらへと向かう。すると、受付は外だというので、輪行袋とバッグを置き、改札の外へと出る。改札前にしてもらうとわかりやすかった。
受付がすむと、再集合までに約40分ほどの時間ができてしまった。駅のまわりをうろつくと、立ち食い店で「冷やし中華」を発見。
その昔、「全日本冷やし中華愛好会」に属しててたものとしては、食べておかないといけないだろう。いや、別に義務ではないんですけどね。
朝7時に冷やし中華を注文。ちょっと待ってねと立ち食いの店ではかなり待たされる。やがて出てきたものは、「こんなものは冷やし中華ではない」と叫びそうになるものだった。
最近のエセ本物志向で、くらげが入っているが、カニかまぼこ、コーン、金糸卵、紅しょうがという具がラーメン丼のなかの麺に乗せられタレがかかっていた。
冷やし中華は、あやしいソーセージのような毒々しいまでの赤い色をしたハムと、金糸卵、きゅうりという色の3原色を基本とした具が望ましい。それに紅しょうがとカラシとタレをつけて皿に盛ってもらいたいものだ。
悲しい気分で冷やし中華を食べ終える。
ここらでトイレへ行きたくなるが、駅のトイレは改札内。団体客なので、全員がそろって改札を入るとのことで、勝手に入るわけにもいかない。
駅のまわりの公衆トイレをさがすが、見つからない。駅のまわりは駅ビルや大規模小売店だらけだが、朝7時では開いてない。
トイレらしき建物を発見して近づくと、交番だった。そこでしちゃうぞという気分になるが、あきらめて駅へ戻り、130円を払って入場券を買う。そして、改札内へと入る。有料のトイレだと思えばいいのだ。
てきぱきと積み込んで出発
再集合をして、改札を通る。いろいろと注意事項を聞く。すでに朝7時半をすぎているので、土曜とはいえ人も多く、電車の出入りも多い。
ひっきりなしにくる電車の隙間をぬうため、ホームへ降りるタイミングや乗り込む位置が綿密に設定されている。7時45分の快速が出た後、素早くホームへと移動だ。で、乗車口ごとに乗り込む人数も決められている。
木下さんという女性と乗り込むことになった。こちらの荷物を見て、「自転車は?」という話になった。Frogがあまりに小さいので、自転車だとは思わなかったらしい。
それぞれ輪行の人たちは、大きなリュックと大きな輪行袋といういでたちだ。Frogの輪行袋は大きなリュックよりも、少しだけ大きな感じなので、自転車だとは思われなかったらしい。
これで、集合地点で声をかけてもらえなかったのかと思う。自転車を持っているようには見えなかったのだろう。
ホームで輪行袋を開けて、自転車を見せていると、駅員さんも見にきた。「小さいねー」と興味深げだ。
やがて団体専用列車「たびじ」が到着。一昔前のボックスシート車両だ。
時間がないので、それっと自転車を運び込む。こちらは輪行袋なんで、バッグを持ち込んでカバーのかかった座席へおけばおしまいだ。やがて電車は走り出し、指定された席へと向かう。
早朝の出発でもあり、金曜に寝られなかった人も多いようで、車内には、なんとなく調子の悪そうな人がたくさんいた。少し活気のない雰囲気だ。 走り始めた直後には、簡単な自己紹介をしたが、その後、頭からジャケットをかぶり寝入る人が多かった。

車内に積まれた自転車たち
止まっては走る、走っては止まる
過密ダイヤの時間帯を走る臨時列車なので、あちこちで時間調整で止まる。ドアは開かないので、閉塞感は強い。
駅で止まると、待っている客たちが一様に驚いてくれるのが面白い。電車内には自転車がぶらさがっているのだから、目立つことは目立つ。
口をぽかんと開けて見続けるおばさんの心にには、何が焼きついてしまったのだろうか。ほぼ5分は口を開けていた。
市街地を抜けると山の中へと入る。下今市からは単線だ。ここまでくるとPHSは完全に使えず、携帯も電波が入らない場所ができる。市街地のうちには京ポンでニュースを見ていたが、これで外界とは隔離されてしまった。なにか大事件がおきていてもわからないのだ。
単線区間をのどかに走り、すれ違い駅では止まる。20分停車などはざらだから、のんびりと身構えてないとだめだ。
心配していた天気は、会津に近づくにつれてよくなり、日差しがまぶしくなっている。これは暑いかも。車内でも、寝ていた人たちが起き、活気が出てくる。
10時すぎ、持って行ったおにぎりを食べ昼食をすます。参加したAコースは「そば打ち」体験と試食があるので、あんまり昼は食べないでねんとお達しが出ているのだ。
北千住を出てから4時間ちょっと、いよいよ会津高原駅へと到着する。限られた時間内で、自転車と人を降ろすので手際よくしないといけない。

会津高原到着、Aコースはここで降りる
天気は晴天、温度も高い
会津高原で自転車を組み立て、初心者は自転車の乗り方の講習を受けている。天気がいいので、予想より気温は高い。真冬なみではなかった。
駅からの連絡通路を抜けると

そこは会津高原憩いの家だった
Frogの準備完了。荷物はサポートカーに預けて身軽だ
トイレの個室を使って、ヒートテック下着を脱ぐ。ジャケットも暑いのでウィンドブレーカーで十分だ。
やがて出発。基本的に下り基調なので、ペダルをこぐことも少ない。日差しは暖かいが、風は冷たく、身体があたたたまらないので、着ているものの調整がむずかしい。
出発するも下り坂
川なんかを見たりする
春ですねぇ
天気もいい
平行する川を見たりと、3〜5分ごとに止まる。全然身体が温まらない。
やがて龍福寺へ到着。山門からの杉の木などは高くそびえ、歴史がありそうだ。山号寺号は、熊野山龍福寺で真言宗豊山派とある。
龍福寺
鐘をついてはいけません
立派な杉の参道
会津といえば白虎隊だ。その白虎隊と官軍は戊辰戦争(1868年〜1869年)のときに戦ったわけだが、この龍福寺へは官軍が泊まったとのこと。
襖などに官軍の残した落書きがあるそうだが、見ることはできなかった。そうした背景がわからないと、寺はどこを見てもただの寺だ。今日は官軍のかわりに頭にカブトガニのようなヘルメットを載せたあやしい集団がやってきたわけだ。
いよいよ「そば打ち」へ
龍福寺を出発し、しばらくは平地をのどかに走る。
のどかです
クルマもこない
そば打ち体験をする山村道場へは、上り基調となる。ずーっとのぼりが続くので身体も熱くなり、汗をかく。もう1枚脱いでおくのだったと思っても遅い。前ファスナーを開けて、できるだけ風を入れながら走る。
やがて御蔵入の里山村道場へと到着。宿泊しながら田舎暮らしを体験できる施設らしい。
さて「ソバ打ち」体験開始
そば打ちには人数制限があるので、最初の組に入る。その間、待ち組みはそばの試食だ。
いきなりそば粉と小麦粉を渡される。ふるいをかけながらこね鉢へといれ、水を入れていく。粉500グラムに対し、水250ccが基本だという。あとは天気や湿度、温度によって勘で水加減を調節するとのこと。
少しずつ水を入れて練る。だんだんボロボロになってきたら水を足してまとめていく。
むずかしい。加減がわからない。
水が多すぎたらしく、柔らかくなりすぎたので、粉を足す。こねる。粉を足す。
なんとかまとめて、のしていく。均一のカタチにのびてくれない。丸くして→ひし形→四角にのばしていくのだが、南極大陸の地図のようになってしまった。ここらへんに昭和基地などと見栄えの悪さを冗談でごまかす。
のしたらたたんで切っていく。思っているよりも多くの打ち粉を使わないとくっついてしまうのだ。
切るのもうまくはできない。均等な細い幅にはなかなかならない。まぁ、手打ちだし、太いの細いのがあってもよしと開き直って切り進める。できたら箱につめ、名前を書いておみやげだ。もー知らんもんねという気分。
こね鉢でこねる
均一にのびないものですな
太いけど気にしない
その後はそばの試食だ。そば粉8、小麦粉2の二八のそばなので、そばの香りは強くないが、ノド越しはいい。そばつゆがかなり濃いめなので、少しつけてはすすりこむ。結局、盛り2枚を食べてしまった。
まいうー(笑)。
待望の試食

そば湯も豪快に
Aコース参加者で記念写真
のどかな風景のなかを走る
そばも食ったし、またまた下り基調なので楽に走れる。平均時速は14Km/h以下だから、のんびりとしたものだ。
景色はのどかだし、水田、遠くの山々を見ながら走り、りんごの花を見る。
りんご園をめざして
りんご園到着
りんごの木にむらがるサイクリストたち
りんごの花
りんごの花を見たのは初めてだ。こんな花だったのかと誰もが接写モードで撮影。
「都会の人はこんなもんが珍しかねー?」などと見られていたかもしれないが、ほとんど人にあわないのも田舎ならではか。
やがて田島市街に近づき、人家も増えてくるが、それでもクルマも少なく、ゆるゆると走る。
いきなり人の家の玄関の前をヘルメット姿の集団が走るので、家から出られず、家へも入れず状態になってしまう住人の方たちもいた。
「こんにちはー」と挨拶をすると返事が返ってきて、辛抱強く、通り過ぎるのを待っていてもらった。どうも申し訳ない。
終盤は山歩き

少し民家が増えてきたので町だとわかる
田島町へ入ると、標高740メートルの愛宕山にある鴨山城跡を見に行く。山のなかにある城だ。鎌倉時代に、源頼朝の家臣、長沼氏が築城した鴨山城とのことだから、かなりふるい。その後、戦国時代、桃山時代と継ぎ足しして作られた城なので、いろいろな時代の築城技術がごっちゃになっている珍しい城とのことだ。
現在では石垣などの一部しか残っていない。それも昭和の時代に復元されたものだという。
城でもあり神社でもある
鴨山城跡
復元された石垣
この山城のまわりを歩いていくのだが、MTBではここを走るのが楽しいとのこと。先導をMTBが走っていったのだが、すぐに見失い、いつの間にか地元の人の後をついて歩いていた。
予定コースとは違う道を歩いてしまったが、結果オーライというべきか。
ちょっと迷ったかも……、ま、いっかー。
山に城を作るというのは、敵が攻めにくくするわけだが、急な斜面によく作ったものだ。現代なら、重機もあるが、大昔ではたいへんな作業だったことだろう。
城下町とか武士屋敷など、時代劇で見ている光景とは違うのが面白い。すべてが山の斜面にあるのだ。
さらに上には岩場に愛宕神社がある。何を祀ってあるのかと思ったら、城の軍旗だそうである。日本はなんでも神様になるからなぁ。
田島駅から山口温泉へ行き宿へ
愛宕山から600メートルほどで終点の会津田島駅へ到着。ここで自転車をトラックに積み込む。
われわれは荷物を持ち、「山口温泉きらら289」へと向かう。
バスで30分ほどだが、ほぼ全員が爆睡していた。携帯もPHSも山道へ入ると圏外となり全滅。またしてもニュースがわからない。
やがて温泉へ到着。大浴場や露天風呂で疲れを癒す。ってほとんど自転車では疲れていないけど。
風呂上りのビールはがまん。ソフトクリームもがまん。宿へ着くまでのお楽しみだ。
宿はだいくらスキー場のペンション村にある「ゲストハウスツムット」。スイスのマッターホルンをのぞむツムット氷河、ツムット村にちなんだ名前なのだろう。
やがて待望の食事時間となる。ビールから始まり、地酒の試飲などもある。
ここで飲んでしまうとまずいと、行く前からいろいろな人に注意されていたが、ある一線を越えてしまった。
やめられない止まらないエビセン体質となり、止まらなくなった。まだ8時だし、大丈夫。まだ9時だし大丈夫、明日は朝8時出発だしなどと言っているあとは海馬の情報だけで行動するようになっていた。
オーナー夫妻も夜10時すぎから、飲みに参加、ほとんどの参加者はすでに寝ているようだ。最後は主宰者の野田さんと話す。
いろいろと開催についてのご苦労があるとのことだ。スタッフの見えない努力と、それをまったく感じさせない運営は素晴らしいというべきだろう。鉄道会社の理解と協賛も素晴らしい。
そんな話を聞いているうちに、最後は焼酎を出してもらって飲んでいたが、いつ寝たのかも記憶がない。
すでに立派にアルコール依存症だ。漫画家協会賞をとった、吾妻ひでおさんの「失踪日記」でも、アル中は不治の病とされている。飲まないことだけが発症を抑えることができるが、昨今の日本、24時間営業のコンビニで、いつでも酒が買える。
そして、人が集まればお互いにつぎあって酒を飲む。これでは自制は無理だ。気づくと飲めるだけ飲んでいる。
そして翌朝にはただの大バカ者と化していたのだった。
(つづく)

本日の走行コース
走行距離 24.04Km
走行時間 1時間44分
平均速度 13.8Km/h
最高速度 38.2Km/h
積算距離 1432.1Km
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コメント
おかえりなさ~い(*゜▽゜)ノ
お天気がよくてなによりでした。
でも、飲みましたね\(`o'") 続きが楽しみです!
投稿: suzy | 2005.05.16 21:03
長編執筆ご苦労様です。
第一日目は天気もよくて最高のサイクリング日和だったみたいですね。南極そばもおいしかったでしょう!(笑)
二日目のギャップが今から楽しみです。(爆)
投稿: Danjun | 2005.05.16 21:19
○suzyさん
飲みました。止まりませんでした(T_T)
○Danjunさん
1日めはサイクリング~やっほーやっほーなんて日和でしたよ。これだけでも行ってよかったと思いましたもんね。
2日目は天気も調子も最低。ま、よくあることなんで、またかよーと自分であきれるだけですが。
投稿: 米田裕 | 2005.05.16 22:02
自転車が吊ってある車内って壮観ですね^^。
おそばもおいしそう~。林檎の花がみれて嬉しい!
お疲れさまでした。
投稿: ayako | 2005.05.17 08:39